上記につきまして、具体的にどういった病気や障害があるのか、あなたが該当する腰の痛みの原因の参考にして頂き、当院ではそれぞれの症状に対してのご相談や適切なアドバイスで、患者様のお悩みを少しでも早く緩和していかれるように協力したいと思っております。
・主な神経症状
⓵L3~L4腰椎の間ヘルニア
太ももの前の部分が痛んだり、だるくなったり、時にはしびれたりします
⓶L4~L5腰椎の間ヘルニア
お尻から太もも、ひざ、足の親指に達する痛み
足の親指と人差し指の間に物が挟まったような違和感
⓷L5腰椎とS1仙骨の間ヘルニア
太ももの裏側から小指までの痛み
痛みでつま先立ちができず、外くるぶしの下にしびれなどの違和感
手術を考えなければならない特定症状 馬尾神経症候群
腰痛や下肢の神経痛・しびれなどの感覚障害、下肢の運動麻痺、尿閉や尿・便失禁、性機能障害など急激に進行する運動麻痺、下垂足が出るなどの場合、高度で耐え難い疼痛が出続ける1~3ヶ月の保存療法でも全く変化が出ずさらに悪化する傾向がある場合
馬尾神経症候群になる前に通常は何らかの処置をすべきです。この段階になる前に早めに来院してもらえれば回復は早いです。
※椎間板ヘルニアの治療法※
椎間板ヘルニアの治療は、保存的療法と手術療法の2つに分かれます。治療は、症状がどの程度なのか、日常生活にどの程度の支障があるのかなどによって選択されますが、原則的には保存療法で様子をみることが優先されます。
⓵椎間板切除術(ラブ法)
椎間板ヘルニアで最もよく行われる代表的な手術法です。
ヘルニアがある箇所の背中側の皮膚を5cm程度切開し、神経を避け、靭帯や椎弓などの組織を一部削ったり切り開いたりしながら、奥にあるヘルニアの塊を切除します。ヘルニアは背中側に向けて突き出ていることが殆どのため背中側から切開します。そのため「後方椎間板切除術」とも呼ばれます。
出血がほとんどなく、体への負担も軽くて済みます。手術は全身麻酔下で行われ、30分~1時間程度で終わり、約90%は腰痛が完治します。手術の1~3日後から歩くことができ、入院期間は1~2週間です。手術後2~3か月間は軟性コルセットを装着します。座り作業なら術後2~3週間、スポーツなら3ヶ月もするとできるようになります。
⓶内視鏡下ヘルニア摘出術(MED)
背中側の皮膚を1~2cm切開してヘルニアのある箇所に細長い管を刺し、そこから内視鏡やヘルニアを切除するための細長い手術用器具を挿入して、モニターに映る拡大された映像を見ながら手術を行います。手術時間は1~2時間程度。
⓷顕微鏡下ヘルニア摘出術(MD)
直視下手術では患部を肉眼で確認するのに対し、顕微鏡のように視野を拡大できる装置を使って手術を行います。視野が明るく拡大されるため、病変部周囲の血管や神経がはっきりと鮮明に見え、止血も容易です。傷口は内視鏡下手術よりやや大きくなりますが、直視下手術よりは小さくて済みます。従来の手術法に近い方法であり、内視鏡手術のように高度な技術が必要ないため、この方法を採用する医師のほうが多くなっています。
⓸経皮的髄核摘出術(PN)/経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)
椎間板ヘルニアに対して行われる手術法です。椎間板の中にある髄核を摘出することでヘルニアの圧力を下げ、間接的に神経への圧迫を軽くする方法です。
⓹経皮的髄核摘出術(PN)
背中から椎間板に細い針状の管を刺して髄核を吸引します。健康保険が適応されます。
⓺経皮的レーザー椎間板減圧術(レーザー髄核蒸散法・PLDD)
レーザーファイバーの先端を椎間板内に挿入して10~15分ほどレーザーを照射し、髄核を熱で焼いて蒸発させます。健康保険が適応されないため自費負担になります。
⓻脊椎固定術(後方固定術) 脊椎の骨折(破裂骨折・圧迫骨折後偽関節)
❶腰椎分離(すべり)症 ❷脊柱管狭窄症 ❸圧迫骨折などで亀背が強くなった場合
腰椎の状態が不安定な場合に、金属製の固定器具(インプラント)を用いて、骨(椎骨)が動かないように固定する手術です。足りない骨は患者自身の骨を移植したものや人工骨を使い、金属はチタンなどの軽くて丈夫なものが用いられます。
患部の背中側の皮膚を切開し、不安定な椎骨同士をネジ(スクリュー)や金属板を使って固定します。ネジの代わりにカギ型の金属フックを骨にかけたり、人口繊維でできたひもを骨にかけたりする場合もあります(日赤式脊椎制動術)。必要に応じて周囲の骨を一部削ったり、椎間板を摘出するなどして、神経への圧迫を減らす「除圧」も行います。大きな手術で骨がくっつくまでに時間がかかるため、手術後1ヶ月は安静を保ちます。さらに3~6か月はコルセットを着用します。
神経障害性疼痛の原因
1帯状疱疹ヘルペスやHIVなどのウイルスの感染症
2糖尿病や痛風などの代謝性疾患
3がんの腫瘍による神経圧迫・神経への浸潤
4脳血管障害(脳内出血・くも膜下出血・硬膜下出血)
5腰の骨、筋肉、靭帯、軟部組織等の損傷脊柱管狭窄やヘルニアによって神経が圧迫/障害
◎特徴的な症状
⓵腰が痛いのに検査をしても異常がない
X線(レントゲン)などの画像検査を行っても、骨や筋肉、神経などの組織に異常がみられず、腰痛につながるような病気もなく、原因不明の痛みである
⓶治療の効果がない
色々な治療法を試しているのに治らない。鎮痛薬もあまり効かない。手術をしても痛みが消えない。一度症状が和らいでもすぐに再発するなど
⓷腰痛以外の症状がある
腰だけでなく、頭、首、肩など他の部位にも痛みがあり、肩こり、不眠、胃の不快感、吐き気、動悸など、全身的な不調を合併している
◎痛みの特徴
⓵痛む箇所、痛み方、痛みの大きさが変わる
日によって痛む場所が移動することが多い。1か所だけでなく腰や背中など複数の部位が痛む傾向がある。痛みが増したり減ったりする。痛み方が変わる(重苦しい、ズキズキ、チクチクなど)
⓶姿勢や動作に関係なく痛む
一般的な腰痛は、前かがみや体を反らせた時に痛むとか、動き始めや長時間動いた時に痛みが強まるなと、姿勢や動作に依存した痛みがみられる。心因性腰痛の場合、そうした明確な特徴がない
⓷腰痛が長期間続く
半年以上しつこい痛みが続き、一度治まっても度々再発するなど、腰痛が慢性化している
⓸嫌なことを始める前など、ストレスが大きくなる時に痛み始めたり痛みが大きくなる
⓹朝方に痛む(※鬱(うつ)の場合)
腰痛は一般的に一日腰を動かして疲労がたまる夕方頃に痛みが強まる傾向があるが、うつの症状は朝から午前中にかけて症状が強く現れ、午後から夕方にかけて和らぐ。腰痛もそれに連動して起こるため朝方の腰痛が多くなる
こうした特徴が多く当てはまるほど、腰痛に心理的要因が関わっている可能性が高いと思います。
◎内臓の病気による腰痛の特徴
⓵安静にしていても痛む。更にどんな姿勢をとっても痛みが楽にならないことが多い、夜間、就寝中でも痛む
⓶腰痛以外に、発熱、悪寒、吐き気・嘔吐、だるさ、腹痛、排尿や排便の異常といった合併する内科的症状がある
⓷1週間以上たっても痛みの改善ない時。もしくは徐々に痛みが増悪する。
⓸食事に関連して痛みが発生したり強まったりする(空腹時や食後に傷んだり、食事中は和らぐなど)急性膵炎、十二指腸潰瘍など
⓹排便や排尿の障害が見られる症状で仙骨部の疼痛(排尿時の痛みや血尿など)腎疾患、膀胱炎前立腺肥大など
⓺婦人科系疾患で月経(生理)に関連して痛みが強まる
※骨、筋肉、神経などが原因の場合は、動かずに横になっていれば痛みが和らぐことが多いが内科的疾患が原因の腰痛は全体の1%ぐらいです、しかしながら見逃したら命取りになることもあります※
腰痛を引き起こす内臓系の病気
1.消化器系の病気
胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がん、胃下垂、肝硬変、肝臓がん、膵炎、膵臓がん、胆嚢炎、胆石症、大腸がん
2.泌尿器系の病気
尿路結石、腎盂腎炎、腎周囲炎、水腎症、腎梗塞、単純性腎嚢胞、腎静脈血栓症、腎下垂
3.婦人系の病気
子宮内膜症、子宮筋腫・子宮ポリープ、子宮がん、子宮頸管炎、月経痛(月経困難症・月経前症候群)、月経不順、更年期障害
4.血管系の病気
腹部大動脈瘤
特に適応となるのは、筋肉や骨格等の影響による器質的な痛みとなります。
その場合、BC-MT療法で筋・骨格の調整を行い、特に筋緊張が強いものに対しては鍼も併用して緊張を緩める場合もあります。急性の通称ぎっくり腰の状態の場合には、筋肉や軟部組織に炎症が発生しているので固定をし患部に負荷が掛からないようにします。
また、ストレス性(心因性)の腰痛に対しては、自律神経のバランスが崩れ発生していることが考えられます。その場合でも、BC-MT療法で筋・骨格を調整することにより体に掛かるストレスを軽減させ、興奮した神経を鎮静させることで痛みを軽減させることが望めると考えます。また、鍼灸で気のバランスを取り痛みを改善させる考えを用いる場合もあります。
その時により痛みの原因が変わったりもあるかと思います。来院して頂いた際にその原因を精査し、痛みの改善のお力になれればと思います。