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【顎関節症でお悩みの方へ】顎の痛み・カクカク音の原因と自分でできるセルフチェック法

2026.09.30

「口を大きく開けると顎が痛む」「食事の時に顎でカクカク音が鳴る」「口が指2本分くらいしか開かない」……そんな症状に心当たりはありませんか?

それはもしかすると、顎関節症(がくかんせつしょう)かもしれません。

顎関節症は放置すると、顎だけでなく頭痛や首・肩のこりなど、全身の不調につながることもあります。今回は、顎関節の仕組みから顎関節症のタイプ、ご自宅でできるセルフチェック法まで詳しく解説します。

1. 顎関節の仕組みと役割

顎関節(がくかんせつ)は、耳の前あたりに位置し、下顎骨(かがくこつ)の下顎頭(かがくとう)と、側頭骨(そくとうこつ)の下顎窩(かがくか)が組み合わさってできています。

関節の構造は楕円関節(2軸性)と呼ばれ、複雑で滑らかな動きができるのが特徴です。

  • 関節円板(かんせつえんばん):

    骨と骨の間にあるクッション(軟骨)のような役割を果たし、関節にかかる負担を和らげます。

  • 靭帯・関節包:

    外側靭帯や蝶下顎(ちょうかがく)靭帯、茎状下顎(けいじょうかがく)靭帯などが関節をしっかり補強・サポートしています。

顎関節の主な働き

  • 上下運動: 口を開閉し、食べ物を噛み切る。

  • 前後運動: 下顎を引き出す動き(開口のきっかけとなり、関節円板も一緒に前へ滑り出します)。

  • 側方運動: 顎を左右に動かし、食べ物をすり潰す。

このように、毎日の食事や会話をスムーズに行うために、顎関節は常に複雑な動きを行っています。

2. 顎を動かす4つの「咀嚼筋(そしゃくきん)」

顎の動きをコントロールしているのが咀嚼筋と呼ばれる筋肉群です。これらの筋肉はすべて三叉(さんさ)神経の第3枝である下顎(かがく)神経によって支配されています。

筋肉の名称主な働き
咬筋(こうきん)噛み締めるときに強く働き、下顎を引き上げる。
側頭筋(そくとうきん)頭の横(こめかみ付近)に位置し、下顎を引き上げたり後方へ引き戻したりする。
外側翼突筋(がいそくよくとつきん)下顎を前に押し出し、口を開けるきっかけを作る。
内側翼突筋(ないそくよくとつきん)咬筋とともに下顎を持ち上げる。

咀嚼筋のどこかにコリや過度な緊張が生じると、顎のバランスが崩れて痛みの原因になります。

3. 顎関節症とは?症状と分類

顎関節症は、顎の関節や咀嚼筋の痛み、開口障害(口が開きにくい)、関節雑音(音が出る)などの症状をまとめた総称です。

病態によって主に以下の5つのタイプに分類されます。

  1. Ⅰ型(咀嚼筋障害): 咀嚼筋のコリや緊張、痛みが主な原因。

  2. Ⅱ型(関節包・靭帯障害): 関節を包む膜や靭帯に慢性的な負担(外傷)がかかって痛む。

  3. Ⅲ型(関節円板障害 / 顎内障): クッション役割である「関節円板」の位置がずれてしまい、引っかかりや音が生じる。

  4. Ⅳ型(変形性関節症): 骨自体に変形が生じる病変。

  5. Ⅴ型(その他): 上記のどれにも分類されないもの。

発症の主なきっかけ(誘因)

  • 噛み合わせの悪さ(咬合異常)や長時間の食いしばり

  • スルメや硬いお肉などの過度な咀嚼運動

  • 転倒や打撲などの外傷

  • 猫背などの不良姿勢や、日常的な精神的ストレス(無意識の噛み締めにつながるため)

4. 自宅でチェック!「顎関節症」セルフ判定

ご自身の顎の状態を確かめるためのセルフチェック法です。各設問の点数を合計してみてください(杉崎正志 他, 2007年の基準に基づく)。

【設問】

  1. 口を大きく開いたとき、人差し指・中指・薬指の3本指を縦にして入りますか?

    • (1: すっと入る / 2: ほぼ問題ない / 3: どちらともいえない / 4: やや困難 / 5: 全く入らない)

  2. 口を大きく開け閉めした時、あごの痛みがありますか?

    • (1: 全くない / 2: たまにある / 3: どちらともいえない / 4: しばしばある / 5: いつもある)

  3. 口を大きく開いたとき、まっすぐに開きますか?

    • (1: いつもまっすぐ / 2: たまに曲がる / 3: どちらともいえない / 4: しばしば曲がる / 5: いつも曲がる)

  4. 干し肉・するめ・タコなど硬いものを食べるとあごや顔が痛みますか?

    • (1: 痛まない / 2: たまに痛む / 3: どちらともいえない / 4: しばしば痛む / 5: いつも痛む)

【判定の目安】

  • 合計点が 8.6点以上 の場合は、顎関節症のリスクが高まっています。

  • また、問2の「口の開け閉め時の痛み」に当てはまる方も顎関節症の可能性がありますので、無理をせず専門医や整骨院・施術院へのご相談をおすすめします。

5. 当院でのアプローチと治療・ケア方法

顎関節症の改善には、顎そのものだけでなく全身のバランスを整えることが非常に効果的です。

  • 関節・筋肉への直接ケア:

    ずれが生じている関節円板の位置整復や、顔面頭蓋・咀嚼筋へのアプローチで緊張を緩和し、血行を促進します。

  • 鍼(はり)施術の活用:

    指圧では届きにくい深い箇所の咀嚼筋(咬筋や側頭筋など)へ直接アプローチし、頑固な硬結(コリ)を緩和します。

  • 姿勢・骨盤の調整:

    頚椎(首)や背骨、骨盤のアライメントを整えることで、日常的に顎へかかっている無駄なストレスや負担を軽減します。


「顎の違和感が取れない」「口が開けづらくて食事が楽しめない」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

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