前回のブログ
「医師や薬に頼らない!すべての不調は自分で治せる」
という本の解説の続きになります。
まだ読んでない方は前回の記事も併せて読んでいただけると幸いです。コチラ
現代の日本人(特に女性)において鉄不足の方は非常に多いと言われています。
・イライラしやすい、集中力低下、些細な事が気になる
・立ちくらみ、めまい、耳鳴り、偏頭痛
・節々の痛み(関節、筋肉)、腰痛
・のどの違和感(のどが詰まる)
・冷え性
・朝なかなか起きられない、疲れ
・出血(アザ)、コラーゲン劣化(肌、髪、爪、シミ)、ニキビ、肌荒れ
・不妊
・レストレスレッグス症候群(RLS=むずむず脚症候群)
・やたらと氷をガリガリ食べる
当てはまる方、意外と多いのではないでしょうか?
鉄の体内での働きについて簡単に説明します。
鉄はタンパク質と合成し赤血球でヘモグロビン、筋肉中ではミオグロビンとなり、体内に取り込まれた酸素を全身に運ぶ役割があります。
全身の細胞に運ばれた酸素は細胞内でミトコンドリアに取込まれATPを合成します。
身体を動かす燃料であるATP(アデノシン3リン酸)が合成されることにより、身体は元気に活動できます。
筋肉も脳も心臓も内臓もすべてATPをエネルギーとして働いているので、
鉄が満たされることにより身体が元気になるということになります。
・ATP不足を解消するためには
生きるために必要なATPを量産するために有用なビタミン・ミネラルの組み合わせが「ATPブーストサプリメント4点セット」です。
これが筆者の提唱するメガビタミンのセットです。
具体的に何をどの程度摂るかは以下になります。
鉄:Now アイアン36mg(キレート鉄)必要量約100mg
ビタミンB:Now B50コンプレックス 必要量100~300mg
ビタミンC:Now C1000 必要量3000~9000mg
ビタミンE:Now E400(d-αトコフェロール含有)必要量400~800IU
これらはAmazonまたはiHerbなどの通販サイトで手に入りますので、ご自身で検索してみてください。
各栄養素が必要な理由は以下、
鉄:電子伝達系の最終段階に必要。不足により電子伝達系、クエン酸回路機能が低下し、ATPが少なくなる。
ビタミンB:ビタミンB不足では、ピルビン酸がアセチルCoAに代謝されずクエン酸回路機能が低下。
ビタミンC:脂肪酸をミトコンドリアに取込む際に必要な、カルニチンを合成する補酵素。
ビタミンE:ミトコンドリアへの酸素、ビタミン、ミネラルの取込みを助ける。ビタミンB、Cの効果を強める。
鉄剤の注意点として
ビタミンEは鉄の吸収を妨げるため8時間空けることを推奨します。
お茶やコーヒー、カルシウム(牛乳・カフェラテ)も鉄の吸収を妨げるため、鉄摂取から30分~1時間空ける。
☆男女別での飲み方としては
【男性15歳以上】
プロテイン20g×2回
ビタミンB50:2粒
ビタミンC1000:3粒
ビタミンE400:1粒
↑で開始する。
男性で規定量のプロテインを飲めない方は少なく(多くの男性のタンパク質不足は軽度のため)、
ビタミンB,C,Eも普通に飲めます。
また、ほとんどの男性で鉄は不要です。
【女性15歳以上】
プロテイン20g×2回(お腹が緩くなる場合は5g×3回に減量)
で開始する。
一週間後、規定量のプロテイン20g×2回を飲めていれば、そのままATPセットを開始
ATPセット↓
鉄:36mg×1~3粒
ビタミンB50:2粒
ビタミンC1000:3粒
ビタミンE400:1粒
規定量が飲めない方は中度~重度のタンパク質不足と思われるため、まず、規定量を飲めるようになることを最優先し、ATPセットは開始しません。
鉄とビタミンCだけでも飲めるようなら始めます。
それも難しい場合はプロテインのみ継続します。
※最後に、鉄の過剰症について心配される方について解説します。
通常、体内に存在する鉄はヘモグロビン・フェリチン・トランスフェリンなどのタンパク質と結合した状態で存在し、これらに毒性はありません。
しかし、鉄が遊離イオンの状態でいると毒性があります。
この「遊離した鉄イオン(毒性がある)の過剰」が起こるのは鉄剤静脈注射(フェジン静注)をした場合です。
鉄剤注射は妊婦、スポーツ貧血になりがちなアスリートなどで重度な貧血と診断された場合に接種されます。
これはタンパク質と結合されていない裸の鉄イオンをそのまま血中に投与することになります。
遊離鉄イオン過剰が起こると、それらが臓器に沈着し各種の臓器不全を起こす恐れがあります。
これらとは別に食事や薬、サプリメントとして口から入った鉄は消化吸収の過程でタンパク質と結合し、吸収しきれなかった分はそのまま便として排泄されます。
つまりサプリメントによる鉄過剰は起こらないため安全といえます。