国家資格である「灸師」は、世間ではあまり知られていないと思います。スタッフ一同、院内で「灸師はどんな知識がある者なのか?」、「灸師って学校に通って資格取れるの?」など聞かれることがあります。
今回は「灸師」について紹介したいと思います!
①「灸師」って?
灸師は、理学療法士や作業療法士と並んでリハビリ・代替医療に分類されている国家資格です。「鍼(はり)」や「灸(きゅう)」の治療を一緒に扱っている治療院が多いため、一般的には「鍼師」と「灸師」を合わせて鍼灸師と呼ばれることが多いようです。
②「灸師」が行う仕事はなに?
東洋医学を基本とし、全身にあるツボ(経穴)に灸で人体の皮膚、組織に対して適度な温熱刺激を与えることで、自然治癒力を高め、病気の改善や予防、健康回復を行います。西洋医学のように薬品を扱わず、副作用が少ない施術法として、高齢者、妊婦さんまで高いニーズがあるほか、リラクゼーションや美容・介護分野などでも活躍の幅が広がっています。
③「灸師」を取得するために勉強したことは?
厚生労働省認可の専門学校や文部科学省認可の大学で、3〜4年かけて以下の科目を履修しました。
医療概論・衛生学・公衆衛生学・関係法規・解剖学・生理学・病理学・臨床医学総論・臨床医学各論・リハビリテーション医学・東洋医学概論・経絡経穴概論・はり理論・東洋医学臨床論です。
④「灸(きゅう)」ってどんな道具?
「灸(きゅう)」の材料は艾(もぐさ)です。艾(もぐさ)は山野に自生するキク科の多年生植物であるヨモギ(蓬)の葉から作られます。ヨモギ(蓬)の中でも、葉の裏面にある耳茸(もうじょう)と線毛からできています。その艾(もぐさ)を燃焼させ刺激を与えます。
⑤「灸(きゅう)」を用いた治療は?
艾(もぐさ)は燃焼させた線香を近づけて着火させます。
艾(もぐさ)は使用目的により、大きさや形、硬さを変えます。そしてその艾(もぐさ)を治療に適したツボ(経穴)の場所へ、皮膚の上に直接載せたり、生姜や灸専用のシールなどを艾(もぐさ)と皮膚の間に挟み、間接的に載せるなどで温熱刺激を加えたり、燃焼させた艾(もぐさ)を皮膚に近づけて温熱刺激を加えます。
当院では他に、せんねん灸(台座灸)を使います。せんねん灸(台座灸)は台座の上に艾(もぐさ)が詰まった筒があり、その筒を燃焼させ、心地良い温熱刺激を加えます。当院でぜひお灸をお試しください。
「灸師」について少しは理解できたでしょうか?
私達は鍼師の免許取得後も、今担当している患者さん、未来の患者さんのために日々勉学に励んでいます。
何か痛みやしびれなどでお困りなことがあれば、いとう鍼灸整骨院に来院ください。